今、世の中は「ディスカバリーショッピング」の時代に入っています。つまり発見する喜びを感じながらショッピングを楽しむということです。僕が楽天市場で進めてきたことでもあります。これは価格競争からの脱却を意味します。
楽天が4月末に出資した米アハライフがディスカバリーショッピングの好例でしょう。ここが運営しているのは業界の著名人たちがキュレーター(目利きする人)となってラグジュアリーブランドを紹介するECサイトです。こうした世界ではより一層グラフィックスの重要性が増すわけです。より五感に訴え、買いたい思いを想起させるような仕組みを作っていきたい。クチコミの影響も大きいですよね。興味や関心が同じグループの中で「これ買った」「これいいよ!」と言い合うのは影響力が全然違う。コンバージョンレート(成約率)が数倍変わってきます。
ピンタレストは女性ユーザーが特に多いSNSです。楽天市場も半分以上女性が占めているので実に相性がいい。消費のトレンドは女性がリードしていますからね。これからはインターネットで売れなかったものが、「インターネットの方が売れる」時代になります。最初は書籍やCDから始まったECも、家電やスポーツ用品、ファッションとメディアがリッチになるにつれて、売れる商品の幅が広がっている。特に今、各社ともにアパレルECに力を注いでいます。アパレル関連商品もピンタレストと相性がいい。楽天は今、ファッションブランドをどんどん集めています。女性向けブランドはほぼすべてジョインすると見ています。楽天市場が中心にあって、キュレーターECのようなものがあり、ピンタレストのようなグラフィックス重視のSNSがある。そういう状況ですね今は。
日本ではまだフェイスブックがそこまで普及していません。なので、まずは楽天IDとピンタレストの連携を図り、利用者間がつながっていくようにしていきます。当然、そこにはフェイスブックでログインしたユーザーもいれば、ツイッターでログインしたユーザーもいるでしょう。それでいいんです。その中でユーザーが興味や関心を軸につながっていき、そこに商品画像が流れる。それは楽天市場のものもあれば、アマゾンのものもあるというカタチでしょうね。今後、こうした流れの中でEC市場はさらに伸びる。うちも伸びるし、アマゾンも伸びる(笑)。
何をしたいのかを10ワード以内で表現できないなら、私は投資しないし買わないし、興味もない
聞き手の理解力はニワトリを遥かに下回ると考えましょう。優れたアイデアならば、短く表現できるものです。削り、削りましょう。
簡潔・具体的に、メリットを示す。
人を動かす為には、自分の提案が「相手にとってどんなメリットがあるのか」「他と何が違うのか」をシンプルな言葉で表現するべきです。長い言葉は覚えられず、印象には残らないからです。
◎わかりやすさの本質は、「捨てること」にある
言うべきことを拾い出す力より、言いたいことを捨てる力
言いたいことを全て伝えようとすると、言いたいことが全て伝わらなくなります。言うべきことだけを精査し、削り倒す。短さは正義です。
不要な情報は捨てる。捨てる勇気を持つこと。
外資系の企業では「ワンスライド・ワントピック(一つのスライドに一つの話題)」が徹底されます。なぜなら、そうでないと覚えて貰えないからです。
◎オープニング10秒で聴衆を惹きつける
疑問を投げる (15秒)興味「何だろう?」
たとえば、「革命的な薬を紹介します。この薬は、認知症を予防し、うつ病を防ぎ、成人病を防ぎます。しかも、無料です。さぁ、この薬はなんでしょうか?」と疑問を投げかけると、聴衆の興味を引きつけられます。(ちなみに、答えは運動です)
「あらかじめ「いまからこういう話をしますよ」と聞き手にリードを伝える
最初に結論を伝えれば、相手が理解する準備ができるので、すんなり内容が伝わります。
『企業は高価格を維持するために、中古品市場に影響を及ぼそうとすることもある。
たとえばスイスの高級腕時計メーカーは、顧客に高級腕時計には投資価値があると思わせるために、オークションで中古腕時計の価格をせり上げる活動を積極的に行ってきた。
史上最高額で落札されたという話を耳にすると、顧客は高価な腕時計を贅沢品というより、時を経ても価値を保ち続ける投資とみなす。
たとえば、二〇〇七年のオークションで一九五〇年代のオメガのプラチナ時計が「スイスの入札者」(オメガ社自身。もっとも同社はこの事実を広報資料には乗せていないが)に三五万一〇〇〇ドルで落札されたことが話題になった後、シアトルの小売業者、スティーブン・ゴールドファーブは次のように語った。
この落札価格について喧伝される前は、一番の売れ筋は一四〇〇ドルのモデルだったが、今ではその三倍の値段のモデルがよく売れている。
「お客さんはオメガの時計が三〇万ドルで売れたことを知っている。誰がそれを買ったのかはまったく知らないけどね」』(「スマート・プライシング 利益を生み出す新価格戦略」より)
"Q:新製品を作り始める時のゴールは何ですか?
A:僕らのゴールはとてもシンプルです。それは、より良い製品をデザインし、作ることです。より良いものを作れないなら、それをしません。
Q:競合他社にそれがなかなかできないのは、なぜでしょう?
A:たしかに、できるところは多くありません。他社の大部分は、何か「他と違う」ことをしようとしていたり、新しいと思わせたりしたがっていますが、完全にゴールを間違えていると思います。製品を作るなら、それは本当の意味で「より良い」ものでなくてはいけません。それには厳しさが必要で、だからこそ僕らはそれをしたいと思うんです。より良い何かをやりとげようという、誠実で真摯な意欲を持てるんです。
普通の会社の上層部は、価格とかスケジュール、違って見えるための奇抜なマーケティングゴールなんかを気にしますが、そんなことは重要ではありません。そういうのは、製品のユーザーに対する認識の乏しい、会社都合のゴールです。